満開の桜の下で入園式を迎えた新入園児も少しずつ新しい環境に慣れて、周囲の目新しさに興味を持ち始めました。笑顔も見られるようになり、お預かりする私たちの心も
うれしさと責任感で満ちています。初めて手元から離し、保育園に預ける保護者の方々たちの心配や不安をしっかり受け止めながら、「保育園は楽しいところ」と伝えていきたいと考えています。
そして、保育園で″育てる″ことがたくさんあるということも伝えていきます。子ども一人一人が「今日も楽しかった」「明日は何をしようか、誰と遊ぼうか、ブランコもすべり台も駆けっこもいっぱいしたいな」と、胸弾ませて登園してくれることを願っています。
子どもは慣れない環境での不安、お母さんも子どもと離れる不安、預けて仕事に出る心配などたくさんあります。時には母である自分が育てないで良いのだろうか?と罪悪感さえ抱えてしまうお母さんもいます。でも、たくさんの大人から愛され、尊ばれて育つ子どもは幸せです。
人間関係は、お互いの助け合い、寄り掛かり合いの関係だと思います。そこで、お父さん、おじいちゃん、おばあちゃんの出番です。具体的に育児そのものを助けてくれることはもちろんです。でも、お仕事柄、無理なときには、お子さんの様子を聞いてあげるだけでもいいのです。お母さんにいたわりや感謝の言葉を掛けるだけでもいいのです。
昔の父親のように「育児は母親の仕事、すべてお前の責任」などと考えている時代遅れのお父さんはいらっしゃらないでしょう。私共の保育園の入園式には、お父さんも大勢出席して下さいました。式が終わり、記念撮影にもにこやかに収まり、円満なご家庭をうかがい知ることができました。
お父さん、お母さんのお仕事の都合で、送迎は専らおじいちゃん、おばあちゃんのご家庭もあり、とても重要な育児応援をしています。何より大事なのは、ご家庭が仲良く子どもが十分に愛情深く見守られ、存在を認められて育つことです。保育士は、そのお手伝いをしているのです。
少数のご家庭では、お母さんが孤独感を持ってしまわないよう、私たちはさりげない協力と応援を致します。かわいいお子さんを中心に、お母さん同士、お母さんと保育士などなど・・・どんどんお話ししましょう。人と人との関係の中で安らいで生きていける環境を共に作りましょう。